ピアノを習うということ


今までご質問頂いた事など、例えを出しながらQ&A形式でお答え致します。

ピアノ習う前にお読み頂きたいこと

Q1.長く続けるかまだ分からないので鍵盤楽器買わなくても良いですか?

ご自宅に”練習できる鍵盤”がなければ成長できない・続かない

ご準備下さい。正しいサイズの鍵盤がご自宅になければピアノを続ける事はできません。

正しいサイズの鍵盤が必要です

続けるか分からないから購入しないということは購入しないから上手くならず続かないということです

①ピアノは鍵盤幅や押す感触など様々な事に慣れる必要があるのに、自宅で触れる機会がなければ慣れる事ができず、レッスンがより難しいものとなる

②前回のレッスンで理解できても、ご自宅での反復練習(宿題)ができなければ、次のレッスンで再び振り出しに戻る

③全く先に進めず「自分にはできない」と自信を失う

④同じことばかり指摘され、達成感がなく、飽きてしまう

鍵盤をご準備下さい

ピアノ演奏技術習得は「正しいサイズの鍵盤」で特殊な指の動きの習得・反復練習(復習)をしなければいけません。

おうち練習ができなければレッスンに通っても演奏技術の進歩はありません。
また、前回のレッスンで「1」に進んだのに次のレッスンでまた「0」に戻ってしまいます。

正しいサイズの鍵盤でご自宅練習できない=レッスンで得たものをすぐに失ってしまいます

レッスンで得た事を無駄にせず、継続的に身につけるために、正しいサイズの鍵盤をご準備下さい。

Q2.楽しく弾ける程度で良いのですが…

「楽しく弾くため」でも基礎の習得は必要

楽しく弾く目的であっても、手のフォームを整え、指が動くようなるための練習及び技術習得・読譜力は必要です。

基礎習得にはレッスン・練習が必要

長さの違う5本指全てを使って両手で演奏する事は「簡単」ではありません。基礎トレーニングが必要です。

好きな曲を耳で聴きとり、片手1本指でたどたどしく「サビの部分だけ自由に弾く」だけで満足なのであれば、ピアノ教室に通う必要はないと思います。YouTubeで学べるかもしれません。

しかし、簡単な曲であっても、両手で、メロディを止めず、「楽しく弾く」事を目指す場合は、技術習得のためのレッスンが必要です。

※予備知識:最近流行のJ-Popなどは、初級クラシックよりはるかに難易度が高いです。

Q3.なぜ反復練習(宿題)が必要なのでしょうか?

日々訓練しなければ上達しない

長さの異なる5本指を使って平らな鍵盤の上を素早く移動(演奏)するためには、特殊な技術習得が必要です。そのためには日々反復練習する必要があります。

Let’s Try!

違う長さの5本指を使って、平らな鍵盤の上を素早く移動する特殊な技術=コツコツじっくり、長い年月をかけて反復練習する必要があります。
下記に例えを挙げてみますので、普段使わない動きとは?を実感してみて下さい。


試しに普段行わない指の動きに挑戦|A・Bのどちらか、挑戦してみて下さい。

A.下記の順に、本や雑誌のページをつまみ、めくってみて下さい

1・親指と人差し指の2本でめくる

2・親指と中指の2本でめくる

3・親指と薬指の2本でめくる

4・親指と小指の2本でめくる

B.下記の順に、指先でペンを持ってみて下さい

1・親指と人差し指の2本で持つ

2・親指と中指の2本で持つ

3・親指と薬指の2本で持つ

4・親指と小指の2本で持つ


上記作業をお試し頂いて、いかがでしたか?

普段使わない指を使うと、難しいと感じるのではないでしょうか。

長年ピアノ練習をしてきた方は、個人差もありますが、ほぼ違和感なく全ての動作ができると思います。

それは、指の根元から指先にかけて、1本ずつ独立して動かす訓練を受けてきたからです。

逆に、訓練していない方は、薬指と小指を使うパターンは難しいと感じる事が多いと思います。

しかし、この動作を毎日毎日地道に行えば、できるようになる気がしませんか?

日々のストレッチで身体が柔らかくなるのと同じです。

指も、日々鍵盤の上で動かし、訓練する事によって、全ての指を同じように使えるようになるのです。

参考動画:ピアノ演奏に必要な動き

①全ての指の高さを揃えるフォームの習得

②そのフォームのまま、1本1本独立して動かす

③1本ずつしっかり立てるように関節強化

Let’s Workout!

日々、鍵盤上で指を鍛えると、こんな事が可能になる!

★指を動かす訓練(ストレッチ)は、柔軟さと様々な動きを可能にする

★「鍵盤を押す」動きを正しく繰り返せば、どの指でも同じ力で押せるようになる

★鍵盤と仲良くなれば鍵盤幅やポジションを自然と覚え、演奏可動域が広がってくる

★鍵盤と仲良くなると、次第に手元を見ないで弾けるようになってくる

★鍵盤と仲良くなると、ほぼ楽譜だけを見ながら弾けるようになってくる

★鍵盤にも音にも慣れ、楽譜を見ると頭の中でメロディが流れるようになってくる

⇒練習年月の積み重ねにより、様々な楽曲が弾けるようになってくる

Q4.アコースティックピアノを買う必要はありますか?

正しいサイズであれば電子ピアノでも構いません

近年は住宅事情などによる騒音問題も多くありますので、アコースティックでなければいけないということはありません。多くの方が電子ピアノをお使いです。
*コンクールを目指す方はアコースティックピアノご購入必須

オススメ

スタンドつき電子ピアノ

スタンド付きをお勧め致します。軽く収納できるタイプは、結局出すのが億劫になり、弾かなくなります。また、鍵盤の高さは正しいフォームで弾くために大変重要ですので、リビングテーブルなどに置いて練習するのではなく、ぜひスタンド設置型をお選びください。

ハンマーアクションつき電子ピアノ

押す力によって音量が変わるものをお選び下さい。下記「検討・購入可能サイト」のご紹介リンクよりご確認下さい。

88鍵奨励

一般的なピアノは88鍵ですが、電子ピアノは61鍵ものものあります。61鍵以下はいずれ鍵盤数が足りなくなりますのでご購入はお控え下さい。

避けて頂きたいもの

おもちゃのピアノ

…鍵盤幅が違いすぎます。

ロールピアノ

…ある程度弾ける方が旅行の時など「弾けないけれど指を動かしたい」という時に持ち歩くものです。

折り畳み式ピアノ

…鍵盤の深さが浅く、ハンマーアクション機能もついていません。鍵盤も大変軽いため、教室のピアノとのギャップが大きすぎて教室のピアノを弾きたくなくなります。

参考商品メーカー&サイト

試弾のできる楽器店へ足を運び、サイズ感・タッチ感など実際触れてご確認頂く事をお勧め致します

主な電子ピアノ製造メーカー

ヤマハ/カワイ/ローランド/カシオ/コルグ

電子ピアノ選び参考サイト

Edy Music

検討・購入可能サイト

サウンドハウス 楽器販売総合サイト(ハンマーアクションつき88鍵盤電子ピアノ)

Yamaha

Kawai

Casio

Korg

Roland 価格ドットコムよりRolandのみ抽出

備考

ローランド・カシオ・コルグ:比較的安価でハンマーアクション機能のある電子ピアノがある

ヤマハ・カワイ:安価ではないが、アコースティックピアノに近い電子ピアノ多数

Q5.ピアノ演奏技術を習得するためには?

じっくり時間をかけて学びます

演奏技術においては、5本指を固定のポジションに置き、1本ずつ動かす練習からスタートします。その後、手のポジション移動を伴う演奏、2~3音を一緒に弾く和音の導入→分散和音→左右全く異なる動きの奏法→黒鍵導入(ソルフェージュ同時進行)というステップを踏みます。演奏技術向上と同時に読譜力も必要になります。
*個人差があるためこの限りではありません

技術習得ステップ(一部)

ピアノは練習すればするだけ上達する習い事です

そして少しずつ進歩します。


レッスンはおおまかにこのような順序で進みます。

◆ソルフェージュ(全項目同時進行)

指番号の理解と動作

指番号を覚え、口頭で番号を言いながら指を動かす(脳と指の連動)

リズム学習

リズムカードと身体を使ってリズム(テンポ・拍子感ほか)を習得

音階の理解

音の高低・鍵盤上での音の高低・音階(ドレミ)の理解→読譜へとつなげる

◆演奏技術

固定ポジション奏法

左右5本指を鍵盤上で固定のポジションに置き、1本ずつ動かしてメロディを作る奏法
次第に複数の指を同時に動かす奏法へ移行

移動ポジション奏法

固定の場所から異なる場所へ、手の移動を伴う奏法

指くぐり・指またぎ奏法

弾くエリアを広げるため、指をくぐらせりまたいだりする奏法

和音・アルペジオなどの導入

片手でメロディ・片手で伴奏という奏法へ移行
2音以上片手で同時に弾く「和音」や、和音を分散させて弾く「分散和音」、アルペジオなどを導入

シャープ・フラット(黒鍵)導入

黒鍵を使う楽曲への挑戦、同時に調性の学習

このような様々な奏法を時間をかけて学ぶことで、指を鍛え、自分で楽譜を読み、自力で弾く力をつけます

Q6.30分レッスンで何をするのですか?

ソルフェージュと宿題確認・演奏面の指導

ソルフェージュと宿題(書くもの・弾くもの)の確認をします。その段階で個々の苦手部分を見極め、克服するためのアドバイス・技術力アップのための練習を一緒に行い、行ったことの復習(反復練習)と新たな課題を宿題として出します。

30分レッスンで行う事

ソルフェージュ(リズムや音符を読む学習)

ピアノ反復練習(宿題)の確認

苦手部分や直すべき箇所を見極め、アドバイスしながら一緒に弾く

レッスンで行ったことの復習を宿題として出す

次のステップを説明し、宿題として出す

講師はそれぞれの特性に応じて技術習得法をカスタマイズし、「宿題」を出します。
ご自宅での「練習」があってこそ、少しずつ可能な事が増え、上達へと繋がるのです。

ご自宅練習習慣づけのお願い

ピアノは1回30分のレッスンに来ただけでは上達しません
どの楽器も、通うだけで技術が向上するものはないと思います。
ご自宅で練習して頂いてこそ上達に繋がるのです。
練習ができない場合、前回のレッスンで「1」に進んだものが、再び「0」に戻ってしまいますので、ぜひ練習時間を確保して下さい。

Q7.料金が高いと思うのですが…

ピアノレッスンはオーダーメイド制です

我々講師は、技術習得のために相当な時間と労力と費用をかけており、そうして得た技術を、生徒の個性にあわせてカスタマイズする「オーダーメイドレッスン」を行っています。よりよい指導をするために、今も学びを続けています。また、学びやすい環境づくりにも注力しております。それら全ての対価とお考えいただけますと幸いです。

オーダーメイドと講師の技術習得までの流れ

ピアノ講師はピアノ演奏技術と指導技術習得のために、多大な努力と労力と費用をかけています。

また、現在も教材購入と研究、教材ごとの研修、指導者たちとの研修など、様々な学びを継続しています。

ピアノ個人レッスンは、上記のような講師たちが長年かけて学んだことを、ひとりひとりのタイプに合わせて噛み砕き、1人ずつ丁寧に指導するオーダーメイドレッスンです。

家庭教師とグループレッスンとは大きく異なりますので、ご理解いただけますと幸いです。


主宰川野・技術力習得までの慣れ:

小1からピアノを始め、ほぼ毎日欠かさず練習。

音楽大学入試直前は、1日平均5時間練習。

高2の頃より、受験校教授(武蔵野音楽大学)含む3名の講師に師事。

音大入学後は大学内でのレッスンに加え、教授宅のホームレッスンも受講。

大学卒業までにかかった費用は、指1本につき100万円以上…かと思いますが、これは音大を出られた方々の相場です。
*入学から卒業までに掛かる費用・入学までのレッスン・入学後のレッスン・楽譜代など
*教授宅ホームレッスンにおける謝礼は1レッスン2万円~が平均


ピアノの上達は、おうちでの反復練習が要ですので、レッスン料をお支払頂く分だけの技術を習得できるよう、ご自宅練習も欠かさず行ってください♪

Q8.ピアノは頭がよくなりますか?

努力忍耐根性と継続する力が備わります

ピアノ練習や技術の習得が「頭をよくなる」ことに直結するわけではなく、ピアノを演奏するためのマルチタスク、技術習得ステップにおける忍耐力や分析力などが、勉学における取り組みや学力向上に役立つと考えます。


ピアノを弾く事は習得できることが多い

頭が良い=勉強ができる、という捉え方ではなく、ピアノ演奏技術力習得までの過程において、生きていくために必要な「人間力」は確実に身につくと考えています。


ピアノで頭がよくなるのだとすれば、私たち音大出身者は全員頭が良いということになりますが、実際はそうでもありません。

では、なぜ「頭がよくなる」と言われるのか?

下記のような生きていくために必要な「人間力」が身につくのだと考えます。


ピアノ練習に必要な…

コツコツ練習を続けることへの努力と忍耐力

出来ない事が発生した時や繰り返し練習が必要な時に備わる根性

→勉強にも置き換え可能。頑張ればできると知り、踏ん張る力が身につく。


ピアノを弾く時の同時進行作業

・楽譜を読む(目で追う)

・同時に指10本をバラバラに動かす

・自分の音を聴く

・音に感情を表すために頭の中で歌う

・左右の足でペダルをバラバラに踏む

→脳と身体のあらゆるパーツを、同時だけどバラバラに、動かす

→様々なシーンでマルチに動けるキッカケになる

様々なシーンでマルチタスクをこなせるようになると考えます。


1本筋を通して続けてきたものがある!人は、自信を持てる。

自信は強み。

継続は力なり。

→自分を信じて継続すれば可能性が広がる事を、自分自身の経験から知る事ができる。

→将来様々なことに挑戦できるようになる。


ピアノは

練習計画を立てる力

自分への課題(練習)に取り組む力

継続的に練習を行う力

が必要。

→幼少~小学校低学年くらいまでは保護者様のご協力が必要ですが、中学年以降はだいたい自分たちで出来るようになる

→計画性のある人間へと成長する。


Q9.ピアノ発表会はどれくらいの頻度で開催されますか?

1年半~2年サイクル

1年半~2年のサイクルで開催しております。
それより早いタイミングで舞台に立ちたい方は、ピティナステップをお勧め致します。


発表会を頻繁に行うと

発表会を頻繁に行うと基礎練習の時間が不足する傾向があります。
(練習量が増えても対応できる方はこの限りではありません)

基礎練習ができないと「自分で読み、弾く力の習得」が疎かになる事が多いため、当教室では毎年の開催はしておりません。

基礎練習を多く行うと?

基礎練習を多く行うと、将来、自分で楽譜を読み、理解し、演奏する力を備える事が可能となる。


ピアノを生涯習い続ける方もいますが、大抵の方は中学高校生を過ぎると生活環境が変わり、通う事が難しくなることが多くなります。

その時、本人に何が残っているか。

レッスンで講師がドレミを書き込み、弾く真似をさせ、演奏シーンを動画で送り

「発表会で披露するための背伸び気味な曲ばかり弾くレッスン」

「生徒が自分で頭を使うことなく楽に弾けるレッスン」

を行っていたら、きっと将来、本人に残っているものはありません。

・自分で読むことができない

・聴きとる事ができない

・指使いを考える事ができない

・先生がいないと演奏できない

という事が起こり得ます。

→自分の頭で理解し、演奏に繋げる力をつけるために基礎練習を多くしたい

発表会とは?

練習の成果を披露する場

普段のレッスンで得た演奏技術を披露する場ですが、発表会は少し難しい曲に挑戦します。

〇メリット

・他の方に聴いて頂くための「いつもより難易度の高い曲」に挑戦

・他の人に演奏を聴く事がとても刺激になる

・披露できたことが自信になる

×デメリット

少し無理をしながら期限に間に合わせる必要があるため、「通常自分で行うべき譜読みやリズム読みを、講師が多く負担してしまう」事も多くある。

普段なら“ドレミ”を楽譜に書き込む事は避けていますが、間に合わせるために書かざるを得なくなったり、指の動きが複雑なところは講師が動画を送って真似て頂く練習となったりと、結果的に「自力で読み、考え、弾く力が減ってしまう事がある」のです。

【スケジュール

幼児さんはこの限りではありませんが、発表会が決定すると下記サイクルでレッスンを行います。

・約半年前に演奏曲決定

・5ヵ月ほど前から練習開始

・2~3ヶ月前より発表会の曲中心のレッスンとなる

(幼児さんは長期間同じ楽曲を練習する必要がないので2~3ヶ月前から練習)

発表の場を求めるならピティナステップへ

いつでもどこでもどなたでも参加できるアドバイスつきの公開ステージ

一般社団法人 全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)主宰

ほぼ通年開催、ホールで演奏できる場

全国開催

片手(講師や保護者様との連弾)から出演可能

➤詳細はコチラ

〇文部省提携継続表彰あり

〇審査員アドバイスつき(順位がつくものではありませんのでご安心下さい)

〇ステップを発表会代わりとしているお教室多数

〇川野が講師会員となっているため、会員価格で出場可能

ご希望の生徒様は主宰講師川野へご連絡下さい

Q10.振替システムについて教えて下さい

振替は下記条件のみお受け致します。

①学校行事によるやむを得ないお休み

②保護者様のお仕事都合によりお子さまの送迎ができない場合(送迎が必要な年齢に限る)

➡上記理由に限り、レッスン日前日までにご連絡を頂ければ、月1回振替可能

振替について

お約束のレッスン時間は「講師の時間を購入している」とお考えいただけますと幸いです。

実際生徒数が多く、私用によるお休みなど全ての方のリクエストにお応えして振替対応することが不可能な状態です。

学級閉鎖など、元気なのに自宅にいなければいけない場合は、オンライン対応やアドバイス動画システムをご利用頂けます。

詳細はコチラの規約をご確認下さい。

保護者様には防音室外でお待ち頂きたい理由

レッスン中はなるべく
室外でお待ちください

保護者様のご入室はあまりお勧め致しません。

近い距離から見張るような雰囲気になるので、お子さまの自立心を妨げる一因となります。

ぜひ「見守る」お気持ちで、防音室の外でお待ちいただければと思います。

※お子さまご本人が保護者様の同伴を求める場合はこの限りではありません。

レッスン時はぜひ防音室のお外でお待ちください

防音室の外にいると子どもがちゃんとやらないのではないか?

ちゃんと宿題を見ていないと理解していないのではないか?

近くでちゃんと見ていたい。

と思われる保護者様もいらっしゃると思います。

講師も全員母親なので、心配なお気持ちはとっても分かります!

しかし近距離となるお部屋内では後方から監視されているような雰囲気となってしまいますので、お子さまから入って欲しいと依頼されない限り、防音室のお外でお待ち頂けますと幸いです。

お外でお待ち頂きたい理由

講師は、お子さまとの信頼関係をつくり、リラックスしてレッスンを楽しめる第三の居場所ありたいと考えています。

今、子どもたちには「家でも学校でもない、第三の居場所が必要とされている」とよく言われています。

主宰川野が考える「子どもにとっての第三の居場所」とは

〇信頼できる大人がいて、リラックスしながら、主体的に考えたり行動することができる場。

〇子どもにとっての信頼できる大人とは、監視するような空気感を発しておらず、見守りながら”提案”してくれて、否定しない人。

〇子どもにとってリラックスできる場とは、監視されていないから自由に発言できる、認めて貰えるからもっと意欲が増す、それを繰り返せる場。

です。

昔は身近に、押し付ける空気感なく優しく話を聴いてくれる高齢者が居て下さったり、駄菓子屋さんがあったり、「親には言えないけどちょっと話したい」ことを気軽に発言できるデトックススペースがありました。

しかし、最近はそういった場所はあまりありません


学校は教育の場。

家は、どんなに優しい親であっても、親としては「この子をちゃんと一人前にしなければいけない」という当たり前な考えから、どうしても”監視”の空気がある場。

親としては子を「ちゃんと一人前にしなければ」という想いがあるので、叱る事も多くありますよね。

すると、子どもたちは「親に言える事」「親に言えない事」を分類しはじめます。

→ご自身の子ども時代を思い出すと…いかがでしょうか?(私はそうでした)

保護者様同室レッスンは、残念ながら、まさにこの現象が起きてしまいます。

◆講師が質問すると「ママに確認しないと分からない」という返答。

顔色を伺う空気

◆講師の問いに悩むお子さまを待てず、先生に申し訳ないから…という理由から保護者様が答えてしまう

◆保護者様が後方から「足を揃えなさい」「ちゃんとやりなさい」「ぐたぐたしないで」など注意してしまう。

(お気持ち分かります!)

これらの現象が続くと…

自発的な行動や発言が制限されてしまうので、講師がお子さまの本心と触れあえず、信頼関係を築く事が大変難しくなってしまいます。


ピアノは長く続けなければ結果がでない習い事なので、長く、楽しく、一緒に歩めるよう、講師たちはお子さまの本質を知る必要があります

その過程で、小さな人は寝そべったり、足をぶらぶらしていても良いのです。

保護者様がいないと、足をぶらぶらしたり、椅子からすぐに降りたり、おしゃべりしたり、それはもう色々です!

しかし、それが子どもらしさです。

3歳~小1くらいの幼い人が、30分おとなしくピアノの前に座っていられる事のほうが怖いのです。

当教室の講師は全員母親であり、お子さまの成長や接し方を理解しておりますので、適切なタイミングで講師が注意し、納得できるよう説明し、コミュニケーションをとりながらレッスンを進めますので、お任せください。

足ぶらぶら、ぐらぐら、身体ぐにゃぐにゃ…などは、大人っぽくなってきたらあっという間になくなり、逆に懐かしむくらいです。


自主的に「先生!あのね!!聴いて!」とお話してくれる関係。

それを受容して褒める講師。

そんな第三者との信頼関係は、子どもたちの心の栄養にもなると考えています。

そして、そんな安心できる信頼関係があってこそ、ピアノを長く続けられるのだと思います。

〇先生にもっと褒めて欲しいから弾こう

〇先生がやってと言うなら仕方ないなからやってみるか!

〇先生が嬉しそうだったからやろうかな?

など、感情面でも成長できると思います。

こういったことから、保護者様はお部屋の外で「見守り」ながら、お待ち頂けたら嬉しいです。

万が一、レッスン室内でお待ち頂く事を選択される場合は、ぜひ空気のように「見守る」よう、お願い致します


(最後に…主宰川野の余談)

これは私の考えであって押しつけようとしているわけではないので、軽い気持ちでお読み頂けたら嬉しいです。

喧嘩を避けるために、私は娘にピアノを教えたことはなく、ずっと他の先生に託してきました。

ピアノレッスンに限らず、私は娘の習い事の部屋には入ったことがありません。

なぜなら、親の私に言えないこと、相談できないような秘密のお話も先生にならできるだろうし、そういう話を聴いてくれる大人の第三者が必要だと感じているからです。

そして、やるもやらぬも、自分で習うと決めたら先生と話すべきだと考えているからです。

…というとものすごく責任感がないように思われるかもしれないのですが…娘への「声掛け」はします。

スケジュールは大丈夫ですか?間に合っていますか?分かっていますか?間に合っていればいいですけど?という声掛けです。

幼い頃、いくら親が計画表を作っても無理なタイプでしたので、すっかり諦めました(笑)。

私は衝動的に物事を決め、その後はかなり計画的に動くタイプなのですが、娘は全く引き継ぎませんでした…。

生徒の中には計画的に動けて本当に凄い!!と尊敬してしまう人もいれば、娘のように”ゴロゴロ大好き!TV大好き!それで時間ないからピアノ出来ない!”と、堂々と言う人も沢山います。(生徒さんは後者方が多いかな…)

よって

「なるほど、自ら目標に向かえないタイプであれば、きっと自分で”困った!”というシーンにあたらなければ学びにはならないのだな」

思い、季節のイベントでピアノを弾く機会を設けたり、発表会を開催したり、講師としても試行錯誤しています。

すると、面白いくらい、ギリギリに追い上げてくる人が出てきます。

自分で「まずい!!間に合わない!」と思うのでしょう…本当に、普段からこれだけ弾いたらすごく上手くなるのに!!と感心するくらい追い上げてきます。

しかし、それでものんびりする人は「間に合わなかった!」という経験をしてみても良いのではないかと思っています。

「発表会の曲、最後まで弾けないね、途中までかな」と先生に言われるのは本人もきっと少し嫌なはず?!で、今度こそは!と思う可能性もあります。

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今の人たちはみんな習い事が忙しくて、その中にピアノ練習を取り入れる事は本当に大変だと思います。

でも、ちょっと弾けば、必ず進歩できるのがピアノです。

タイプによって、効く、効かない、がありますが、怒らず、急かしすぎず

「ピアノ弾かなくていいんだっけー?先生と約束したんじゃなかったけー?」

というお声がけは、ご協力の程宜しくお願い致します♪

幼稚園生からのお付き合いで、

練習をかなりさぼっていた時期もあるけれどずっと来てくれている…という中学生も、年齢があがるにつれ、理解力があがり、技術力もあがり、自由に弾けるようになってきています。

ピアノ技術の習得は時間がかかります。

その長い時間の中で、子どもたちも色々変化があります。

ぜひ長い目で見守って頂けますよう、お願い致します。